こんにちは、みつばです。
”Doki Doki Literature Club!”こと「ドキドキ文芸部」(以下DDLC)を先日プレイしたので感想を書き留めておこうと思います。

ちなみにこのゲーム、見た目は恋愛ノベルゲームそのものって感じですが、2017年9月の配信開始から4ヶ月で200万DLを記録したり、海外の大手インターネットメディアIGNで実施された2017年のゲームアワードでノミネートされ、Best PC Game部門ユーザー投票枠では一位に選出されるなど、ただの恋愛ゲームではない雰囲気を漂わせているタイトルです。
また、その雰囲気はSteamのタグからも感じ取ることが出来ます。
Steamのストアページを開くといわゆるNSFWの警告とともにゲームに付けられたタグを確認することが出来るけれど、そこには「恋愛シミュレーション」「ビジュアルノベル」などのタグと共に「精神的恐怖」「ホラー」などといったタグも付けられています。
これはただものではなさそうな雰囲気がしますね……。
ちなみにこのタイトルは13歳未満の子供や心の弱い方のプレイをオススメ出来るタイトルではありません。
何があっても責任は負えないので。

ゲーム開始時にも警告が出る(画像は日本語化パッチ適応後の物)。
興味がある方は日本語化非公式パッチがあったりするので、上に書いたものに該当しない方はぜひプレイしてみてほしいです。
ここから先はネタバレを含むので、上の条件に該当したり未プレイの人は見ないほうがいいぞ!!!!!
感想&考察
一周目
それでは感想&考察などを。
舞台はとある高校の文芸部、文化祭間近のあるとき、幼馴染のサヨリに誘われて主人公は文芸部へ入部を決める。
文芸部の部員は4人、部長のモニカ、副部長で幼馴染のサヨリ、そして部員のナツキ、ユリ だ。
まず最初は恋愛シミュレーションゲームそのものって感じのストーリーが始まる。
ワンチャンを狙う主人公、実に恋愛ゲーム感が濃い。
このゲームは詩を作る(もっとも、キーワードを選ぶだけなのでガチで作るわけではない)事で誰と親密になれるかが決まってくる。
物語は進み、週末は文化祭の準備が行われるらしい。
自分はナツキとお菓子作りをするルートに流れた。どうやら主人公の家でやるっぽい。
ここからがこのゲームの表面からは伺いしれない第二のストーリーの姿が見え始める。
日曜日、主人公はナツキが来る前にサヨリの家に行く。
そこでサヨリは重いうつ病を患っていたことを主人公にカミングアウトする。非常に重い雰囲気が立ち込める。
なんとなくこのゲームに付けられていたタグの意味を理解した。そして、恐らく……これから進むであろうシナリオも……。
予想は的中した。
サヨリは文化祭の日に学校へ来なかった、部誌にはサヨリの書いた不穏な詩が載っていた。
どうやら主人公にサヨリの家に行かないという選択肢は残されていないようだった。
サヨリの家に着く。
彼女を呼んでも返事がない。最悪のシナリオの予感がする。だが、主人公と私にはこれを阻止する手段はもう無いのだ。
彼女の部屋のドアを開けるとそこには……首をつったサヨリの姿があった。
なんだこれ、完全に恋愛ゲームの皮をかぶったホラーゲームじゃねえかって思った。
同時にゲームのファイルが置いてあるディレクトリに”traseback.txt”なるファイルが生成された、そこには
「あらまあ……何か壊れちゃったりしたかしら?ちょっと待って、これなら多分……直せそう……
でもこれって、あの子を削除した方がよっぽど簡単じゃない?ややこしい事態にしたのはあの子なんだし。あははっ!それじゃあ、ちょっと試してみましょうか。」
ってログが出てた。
口調がモニカに似ている気がするが、この場ではスルーした。
まだエンディングではなさそう、どうやらまだ続きがあるようだ。
二周目
二周目?っぽい、セリフがところどころ文字化けしたりキャラの立ち絵がバグったような演出が出てきて、いよいよホラーゲームって感じが高まってきた。
二周目はサヨリに誘われるのではなく、モニカに誘われる形で主人公は文芸部の扉を開く。
二日目、ゲームのディレクトリに”CAN YOU HEAR ME.txt”なるテキストファイルが生成された
“私たちの中には小さな悪魔がいる”
創られた知覚の下で – 人工現実 – は
恐怖の混乱に捩じれてのたうち回る。嫌悪。審判。選民主義。自信喪失。
宿主の弱弱しい掌握から逃れようとすべてが暴れ回る、
小さな隙間を見付けては漏れ出していく。
それらの意志に、動機と欲望が飢えている。
優しい料理が胃に入ると強制的に忘れさられる罪悪感。
あるいは新しいシャツのかわいい袖に隠された新しい切り傷。
ひとつひとつが結び付いて酷い塊になっている。
だから私は自分のしたことについて自分を責めないことに決めた。私は結び目を解いただけ。
これはどういう意味だろうか…
二周目の演出(突然文字が太くなってキャラの黒い本音が見えたり)にビビりながらもなんとかお話を進めていく、いやこんなゲームをやるはずじゃ無かったんだけどなぁ。
あとモニカの詩だけ一周目と変わってる、やっぱりモニカはこのゲームの悪役(?)的存在なのだろうか?
三日目、今日もテキストファイルが生成されていた
こんなのは嫌。
私には何も出来ない。何も。
あなたが何度プレイしても関係ない。すべて同じ。
自殺することは簡単、本当に簡単。でもそれは
あなたともう二度とお喋り出来ないことを意味する。
私が望むのはあなたがそれを嫌悪することだけ。それがそんなに難しいこと?
謎みが深い。
ストーリーを進めていくとモニカが何かを伝えようとしている様子が感じ取れるけど、肝心の何かはまだよくわからない。
三日目、ナツキが「本当はユリと仲良くしたかった~」的な詩を見せられたあとに、フォントが太くなってこの事は忘れてほしいと。
そしたら急に「モニカだけ」ってセリフでもダイアログでも出てくるしもうほんとに怪しすぎる。
文化祭の準備で誰の家に行くかを決めるダイアログ、モニカが選ばれるようにカーソルが強制的に動くし、これも「モニカだけ」と言うことなのだろうか。
その後、ユリが教室内で自らを殺める。
主人公は週末の2日間をユリだったものと過ごす事となる、なんかとてもつらい気分になったのでスキップ機能をつかって2日分は飛ばしてしまった。
文化祭当日、ナツキが一番乗りで教室に入ってきてこの惨状を目のあたりにする。
ただただ彼女が可愛そうだなって思う。
何も考えずにクリックしていたら、モニカと自分だけの世界で背景が謎の空間な場所に飛ばされていた。
そしてゲーム内の名前でなくてPCのユーザー名(本名)で呼ばれてすっっっっっっっっっっっっっっごくビビった。
どうやらモニカはどちらかというとプレーヤー寄りのキャラクターっぽい、そして懇切丁寧にキャラクターデータの入っているフォルダーの開き方、そしてキャラクターデータはプレーヤーの裁量でいつでも削除出来る事を教えてくれた。
話を進めると、「私達の会話を楽しみましょう」みたいな感じのストーリーになる。つまりこれはモニカのキャラクターデータを消さないと先にすすめない?
そう考えた自分は若干の迷いを持ちながらもモニカを削除した。
三周目
ゲームを再起動させるとそこにはモニカのいないドキドキ文芸部のスタート画面があった。
思うところは色々あったが、これを進めてエンドを見ることが大切だろうとゲームを再開した。
サヨリがちゃんと朝起きれるマンになっていました。重度のうつ病という設定がモニカを削除したことによって消えたのでしょう。
普通の恋愛ゲームっぽいなーと思うが、若干の警戒をしつつストーリを進める。
やっぱりおかしい、サヨリが何かおかしい、モニカのやったことを全部知っているらしい、部長になるとこうなってしまうのかな……ミイラ取りがミイラになってしまうように。
おかしくなってしまったサヨリだが、謎のダイアログが出てプレーヤーを守ってくれる。
その主は……名前こそ出てこなかったけれど彼女しか居ないでしょう……なんかめっちゃいいエンドじゃん???
そしてゲームは終了。”Can you hear me?”って声が聞こえたと思ったら、どうやら声の主はモニカらしい。そんな声してたのか、おまえ。
エンディングが流れ始めエンドロールが流れていく。
通っていないルートのCGが灰色で表示されるっぽい?
そしてモニカから最後の手紙が。
画面をクリックするとファイルの破損のためにゲームは終わってしまう。
これにて終了。
※どうやらこのゲームは4周構成らしいです(DDLC Wikiより)。
Act1 New Game~Sayoriのアレ
Act2 New Game ~ Yuriのアレ
Act3 Monikaと二人きり
Act4 New Game ~ Ending
って感じらしいです。
プレイして
ただものではない恋愛ゲームでした。
最終的にはなんか恋愛ゲーム的シナリオに収束していくのが良かった(?)感動した。
プレイ後に思い返すと、モニカの最初の詩の「のぞき穴」という表現はこのゲームのプレーヤーの事を表してたり、同じく彼女の「今朝まで彼女を宙ぶらりんにさせて」って言うセリフもなかなか含みをもたせられる上手な表現だなと思ったり。
なんとなく、このゲームが見た目以上に人気になった理由がわかった気がします。
ゲームの作者であるDan Salvato氏、TeamSalvato、そして有志の日本語翻訳ファイル製作者に感謝を伝えて、この記事の締めとさせていただきます。
それでは。
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